シャウボーグ UNIKATORIUM STEAMPUNK2 ウニカトリウム スチームパンク2
シャウボーグ(SCHAUMBURG)はドイツのリンテルンという町で1998年に生まれた小さな時計工房です。大量生産の商業主義的な製品とは違い、職人が一本一本丁寧に手作業で仕上げいる時計で、ケース仕上げからムーブメントポリッシュ、スクリューのコーティングまで完成度が高く、その割には価格的にもサラリーマンが手が出るぐらいに抑えられていて、高い評価を受けています。
少量生産だけにデザインなどはかなり思い切ったものを採用できるのもシャウボーグの魅力で、このウニカトリウム スチームパンク2は、そのモデル名の通りスチームパンクの美学、世界観を表現したものになっています。
スチームパンクとは、元々はSFの1ジャンルで、80年代の初め頃に当時、大流行していたサイバーパンクのカウンターとして生まれたもので、イギリスのヴィクトリア朝からエドワード朝ぐらいの雰囲気をベースにしながら、蒸気機関で動く架空の航空機などが飛び交う空想世界を表したものです。K・W・ジーターが最初に主張したと言われますが、その後、SFのジャンルとして定着し、宮崎駿の「天空の城ラピュタ」や大友克洋の「スチームボーイ」、伊藤計劃・円城塔の「屍者の帝国」など、スチームパンクの影響を受けた作品は枚挙に暇がありません。
またSFの世界だけにとどまらず、ファッション、インテリアなどにもスチームパンクの影響を受けた文化が生まれています。
蒸気はともかく、ゼンマイと歯車というのはスチームパンクと相性がよく、機械式時計の世界観と合いそうなものですが、意外とスチームパンクと腕時計というのは作例が少なく、このシャウボーグは珍しいものになっています。
ヴィンテージ風に仕上げるため、緑青を発生させ、カラーコーティング、そして研磨してさらに緑青を発生させるなどの工程を踏んで、独特な世界を表現しています。ほのかな虹色が光るムーブメントはアートのようで、ユニークな雰囲気。ベルトもヴィンテージ風の仕上がりで、時計の雰囲気に合致しています。
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