キングセイコー SDKA001  2021年1月22日発売予定。

 

セイコーの創業140周年を記念した限定モデル キングセイコーKSK復刻モデル SDKA001のご紹介です。

キングセイコーは1961年に誕生し、当時の国産高級機械式時計の市場を牽引したコレクションで、そのデザインを復刻した数量限定モデルがもうすぐ発売になります。1月22日より国内、海外で順次発売される予定。希望小売価格は385000円(税込み)となっています。国産時計としてはかなり高価ですが、グランドセイコーの機械式モデルなら、そのぐらいは「普通」なので、そこまで違和感は無いですね。

キングセイコーは当時、グランドセイコーと同様に腕時計の本質を踏まえながら、ともにセイコーの高級機の進化を牽引してきたものです。キングセイコーは75年頃まで製造されていて、この間ほぼグランドセイコーと併売されていました。価格帯、搭載されているムーブメントなどから考えると、グランドセイコーがフラッグシップで海外の一流メゾンの時計に追いつけ、追い越せを目標にしていたのに対し、キングセイコーは高級ラインではあっても当時の一般的な国民が「頑張れば買える」くらいの価格帯でした。また製造拠点が初代グランドセイコーが基本的に諏訪精工舎、初代キングセイコーが第二精工舎という違いがありました。

今回の復刻モデルSDKA001は2代目キングセイコーのKSKのデザインを復刻したものだそうで、大体64年から68年ぐらいまで作られていたモデルになります。この第二世代のキングセイコーは今でもアンティーク市場では割と流通しているモデルになるそうで、癖のないまとまりの良いデザイン担っています。

今回の復刻版では、ケース径がオリジナルの36.7mmから38.1mmにサイズアップ。現代はケースが大型化しているので、紳士ものだと40mmが当たり前のようになっているので、これでも今の時計としてはやや小さめ。でも、日本人の細い腕にはこの大きさの方が似合いますし、ケースのデザインを考えても、このぐらいの大きさが良いですね。

この当時の復刻モデルというと、特に風防がバルーン型が基本だったことから、サファイアクリスタルではなく、昔ながらのミネラルガラスが採用されることが多いのですが、これはちょっと強くぶつけるとひびが入るという難点があります(私もアンティークのロンジンの風防にヒビを入れてしまったことがあります)。

しかし、さすがにこのSDKA001は高級機らしくボックス型のサファイアクリスタルを採用。バルーン型でもより広い見切りが再現されています。

搭載されるムーブメントはキャリバー6L35。現行最薄型のムーブです。オリジナルのCal.44は手巻きムーブで薄型のスマートなケースを実現していました。手巻きのムーブメントはゼンマイを巻き上げるローターという機構が不要になるため、ムーブの厚みを薄くすることができるので、それに伴いケースの厚みも薄くすることが可能なのです。

しかし、今の時代に手巻きムーブメントでは無いと思ったのでしょう、この6L35を搭載することでオリジナルに対して、わずか0.5mmの差に抑えて、11.4mmの厚みとなっています。このぐらいなら、ケース径が大きくなっていることを考えると逆にバランスが取れていると言っても良いでしょう。

ケースはダイヤシールドを施したステンレススチール、クロコダイルストラップです。世界限定3000本。

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